各科研修プログラム
オリエンテーション
京都南病院グループでともにチーム医療を実践していただくための“いろは“を知って頂きます。
内科
内科各科の研修を通して内科全般の基本的な知識や技能の習得を目標とします。各専門科の連携が良くコンサルトが容易な環境の中、内科救急初期治療から慢性期・在宅療養まで幅広く多くの症例を経験することができます。当院は日本内科学会教育関連施設です。
呼吸器内科
聴診・打診など理学所見と病歴・喀痰グラム染色などから診断をつめていける医師を育てたいと思っています。胸腔穿刺・トロッカーカテ挿入など手技も研修医の数が少ないので数多く経験して頂けます。救急医療及び在宅医療との連携が本院の特徴だと思います。挿管人工呼吸やNPPVなど、将来どの科に進んでも必要な呼吸管理を学んでいただけます。呼吸器外科や放射線科の先生にもすぐ相談できます。
循環器内科
個々の患者様に、その方や家族の方の希望を尊重し、循環器疾患の病状だけではなく全身状態や生活状況なども考慮して、他科や他の医療機関にも協力をいただきながら、将来も見据えたうえで現在必要とされる実行可能な医療を最大限に提供し、心から喜んでいただけるように努めています。そのためには、それを遂行する技能の涵養を要します。診療を行ううえでの考え方、現在の研修制度で最低限必要とされる心電図・心エコー・心臓カテーテル検査などの検査の診断技術や救急処置を含む治療手技は、しっかりと身に着けて頂きます。冠動脈インターベンションなどの手技の習得は、個人の努力によりますが、希望があれば協力しますので頑張ってください。
消化器内科
消化器内科では胃腸、胆、肝、膵の一般的な疾患を経験していきます。また診断や地医療を行っていく過程で内視鏡検査や侵襲的な処置の適応も学んでいきます。腹部超音波検査は是非身につけてください。救急現場やいろんな処置に即応用することができます。
糖尿病・内分泌内科
糖尿病をはじめとする生活習慣病や甲状腺疾患などの内分泌疾患を経験します。糖尿病に関連した救急疾患の初期対応やシックデイ、周術期管理を経験し、糖尿病教育入院ではチームの一員として教育・診断・治療に参加します。臨床の場で糖尿病患者さんを担当する機会は多くあり、様々な状況における血糖管理を学ぶことは、今後どの科を専攻するとしても必ず役に立つことと思います。
神経内科
脳梗塞やパーキンソン病などの神経疾患を対象に、急性期から慢性期の治療やリハビリテーションなどを本院(京都南病院)で研修します。ベッドサイドで神経学的診察を行い、頭部CT・MRIや神経生理検査、頚動脈エコーといった神経内科に必要な検査の理解と腰椎穿刺などの手技を経験しながら、ガイドライン・エビデンスに基づいた医療を実践していきます。また、医師・看護師・療法士・医療ソーシャルワーカーが出席するリハビリカンファレンスに参加し、理学・作業・言語療法についての理解と療養調整のための多職種連携を学びます。
地域医療
在宅療養部からの訪問診療と診療所研修、入院している在宅患者さんの受け持ち担当を経験します。地域医療研修では、病院とは異なる制限のある状態での医療行為を修得することが行動目標となっていますが、それだけでなく病院ではわからない患者さんの在宅での様子・表情を見ることができる絶好の機会だと考えています。後期研修で総合診療専門医を目指す方には勿論、そうでない方にとっても自身の今後の医療に必ずや役に立つ期間だと思いますので、有意義に楽しく研修しましょう!
外科
初期研修の外科研修では、3ヶ月間が研修期間に当てられます。手術という治療手技が全体の治療の流れの中でどのように位置づけられ、どのようにして手術が行われ、その結果どうなっていくかを把握していくことを主眼とします。日常の救急外来などで役に立てる縫合、結紮やドレナージなどの手技も習得してもらうようにしています。当院の外科では特定の臓器だけではなく、幅広い臓器を扱えるような外科医になることを目標にしています。初期研修でもいろいろな臓器の手術を含めての治療に関わってもらいます。
救急
当院は伝統的に救急対応を内科系、外科系というふうに分けていません。今で言うER型に近く、あらゆる症例の初期診療にあたります。外傷も多く、内科医でも創縫合、肩関節脱臼の整復などは当たり前です。救急研修では上級医とともに救急当番、当直業務につき、2年後には一人で外来当直ができるようになります。医者になったからには、離島でなくても幅広く診療できるようになりたいと思いませんか?
麻酔科
麻酔科研修といえば気道確保、特に気管挿管と考えがちですが、気管挿管の前に習得してほしいことがあります。まず気道確保が必要かを判断し、必要に応じたマスク換気ができること。自発呼吸下でのマスク換気をぜひ経験してみてください。これができるようになると患者の呼吸状態が評価できたり、ベンチレーターの換気モードの意味が理解できたりします。
麻酔器のバッグを握ってみれば、CPAPやSIMVなどの違いが感覚として理解しやすくなります。教科書で得たさまざまな知識が、臨床の現場では「どんな感じ」なのか。を実感し、その感覚が身に着くような研修をしてくれることを希望します。
精神科・小児科・産婦人科は協力型臨床研修病院で研修します。当院だけでなく他施設でのプログラムを経験していただけます。
精神科・・・・京都府立洛南病院
小児科・・・・大津赤十字病院・宇治徳洲会病院
産婦人科・・・京都桂病院・京都民医連中央病院・三菱京都病院・日本バプテスト病院
選択科目は、内科・外科(整形外科・脳神経外科・泌尿器科・形成外科含む)・救急科・精神科・リハビリテーション科・耳鼻咽喉科・眼科・臨床検査科・病理検査科・地域医療・放射線科・皮膚科の中から3.5ヵ月で研修します。